財政規律を維持することは極めて大事で、その点を否定するつもりは全くない。このように断言しておかないと、「積極財政派は財政規律の重要性を全くわかっていない」といった不毛な突っ込みを緊縮派から受けるからだ。繰り返すが、財政規律は極めて重要である。
ところで、皆様の家計財政にとって規律とは何だろうか?簡単に言えば、返せなくなるので「借り過ぎはまずい」ということだろう。貸金業法によれば、個人消費者の借入上限は年収の3分の1だそうだ。住宅や自動車の購入であればともかく、そもそも個人がカネを借りること自体がまずいと思う人もいるだろう。借り過ぎがまずいのは、企業、地方自治体、各種団体などであっても同じことで、返済のあてのない借金はどんどん増え、いずれは破綻に至る。
では政府の財政規律は、何によって判断されるべきなのだろうか?メディアでよく取り上げられるのは「政府債務がGDP比何%であるか」「1人当たり借金(国債発行残高)がいくらか」といった指標で、2023年時点でそれぞれざっくりと260%、1,000万円だ。結論として、これらは全く意味のない指標である。財政規律自体は大事だが、それを測ろうとする基準・指標が正しくないということだ。
財政規律を測る指標はいくつか考えられるが、それらについては後日検討したい。その前に貨幣について論じなければならないだろう。
財政規律は大事だが債務のGDP比など無意味
マクロ経済(基礎編)
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