毎日新聞は7月19日、「<ファクトチェック>『外国人増えると日本人の賃金が上がらない』は事実? 識者に聞く」という記事を掲載した。参政党や日本保守党の主張は本当に正しいのか、という観点からまとめられている。そして専門家と称する人が出てきて、影響は小さいとか、データがないのでわからないとか書いてある。またヤフーニュースのエキスパートと称する人が、「多くの外国人労働者は日本人が働きたがらない職種で働いているので、日本人と外国人の間で雇用・賃金面での競合は発生していない」とコメントしている。
あらゆる価格は市場の需給で決まるのだから、外国人労働者が増えれば日本人の賃金に下押し圧力がかかるのは当たり前で、何をかいわんやである。労賃は、最低賃金こそ公定価格だが、最低賃金以上であればあとは自由に設定できる。よほどの根拠がない限り、影響が小さいなどとは言えないはずだ。厚生労働省によると外国人労働者数は2024年10月時点で230万人にも達している。
共同通信によると、コンビニ店員は1割が外国人という。コンビニ店員にとどまらず、飲食店員、介護、建設等々、外国人しかいない職場なんて逆に珍しいはずだ。このエキスパートと称する人は何を言っているのかと思う。
データがないのでわからない、というのはある意味正直な意見ではあるが、だったら直ちに新規受け入れは停止して実態調査をやるべきだ。30年近くも実質賃金が下がっているのだから、そのぐらい当たり前である。緊急性は高い。
なお筆者は、外国人労働者の存在を一切認めるべきでない、というつもりはない。ただし、それによって賃金上昇が妨げられているならば問題だと言っているだけだ。ルールをきちんと整備した上で受け入れるべきである。
例えば、コンビニ店員の時給が2,000~2,500円ぐらいまで上がれば夢があるではないか。ある程度のインフレ圧力になるだろうが、それは仕方あるまい。たいして儲かってないコンビニ店は24時間営業を止めたり、あるいは市場から退出することになるが、市場経済をやっている以上は新陳代謝が起こることは止むを得まい。また人件費が上がるからこそ、企業は人手を減らすため、技術革新に取り組んだり、あるいは設備投資を増やしたりするわけだ。外国人を受け入れるだけでは、こうした前向きな動きが何も起こらない。


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