経済財政諮問会議のエコノミスト枠が中空麻奈BNPパリバ証券副会長から永濱利廣第一生命経済研究所首席エコノミストに、経済学者枠が柳川範之東大教授から若田部昌澄早稲田大学教授に交代した。また、岸田元首相が主導した新しい資本主義実現会議では、経済学者枠が柳川範之東大教授、エコノミスト枠が翁百合日本総合研究所理事長であったが、高市首相が創設した日本成長戦略会議では学者枠が消えエコノミスト枠が2名となり、会田卓司クレディ・アグリコル証券チーフエコノミスト、片岡剛士PwCコンサルティングチーフエコノミストが就任した。何という素晴らしいニュースだろうか。経済論壇としての立場を放棄し、財政規律派を一方的に持て囃してきた日本経済新聞など涙目だろう。
永濱氏と会田氏は、多くのエコノミストが生産性が何とかと言っている中で、積極財政の論陣を先導してきた方々である。筆者のようないい加減な人物と異なって理論的なバックボーンがしっかりしており、知識量も豊富で、主流派と称する財政規律派の著名経済学者が変なことを言ってきても正論で堂々と押し返すだろう。
若田部氏は日銀副総裁、片岡氏は日銀審議委員だったのでもっと有名だが、量的金融緩和を先導されてきた方々である。お二人の細かい主張までは把握していないが、おそらく積極財政を主張されるのだろう。量的金融緩和だけでは日本経済が再生するところまでは至らなかったが、だから財政政策でもう一押しすべきである、というのは当然の論理的帰結だというのが筆者の見解である。
これらの方々は筆者ほど過激な積極財政派ではないが、間違いなく説得力がある人選だ。日本経済が長期停滞から脱する千載一遇のチャンスが到来したと信じたい。
また筆者は、「経営者と経営コンサルタントにマクロ経済の議論はなじまない」とかねてから主張してきた。この観点から、両会議とも経済同友会代表幹事がメンバーに入っていないことを歓迎したい(理由が人事のゴタゴタであるにせよ)。新浪前代表幹事氏はそれほどでもなかったが、その前まではとにかくガチガチの財政規律論者ばかりだった。既に大企業代表として経団連会長を別途人選しているわけだから、これを機に、もう同友会から委員を呼ぶのは止めた方がいいと思う。また個人名の言及は避けるが、他にもマクロ経済の議論にそぐわない経営サイドの著名人が人選から落ちた。望ましいことである。
公平のために付け加えると、企業経営者でも成長に重点を置いている方も複数いらっしゃる。例えば小林日商会頭の発言を見ていると、かなり成長重視のお立場ではないかと思う。こういう方をお呼びするのは非常に良いことだ。
さて問題は政府税調で、現行メンバーをみると愕然とする。まだ名前が出てきていない積極財政派の経済学者を入れ込むことが考えられるが、多少の入れ替えではどうにもならないと思う。いったん廃止してはどうか。
最後に、会田卓司氏がしばしば登場するYouTube番組、ニュースの争点を推奨したい。同氏出演時は、いずれも素晴らしい内容だ。

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