11月21日に総合経済対策が閣議決定され、補正予算の歳出増加分は17.7兆円、減税を含めるといわゆる真水は21.3兆円となる見込みとなった。17日に日経と読売が報じていた14兆円・17兆円と比べると4兆円程度上積みされたことになる。17日報道の数字がどういう性格のものか、筆者のような裏事情に詳しくない人間にはわからないが、おそらく世論形成を狙った緊縮派のリークに日経と読売が乗ったのだろう。
この金額は筆者が心から満足するレベルではないが、まだまだ緊縮財政派が跋扈する中で高市総理は良く頑張ったと言えるだろう。今までの政権であれば、間違いなくここまでは出さなかったはずだ。プライマリーバランスの黒字化目標があったからだ。筆者が既に指摘したとおり、プライマリーバランスどころか本丸の財政収支が黒字だったタイですら1997年に通貨危機に陥ったわけで、プライマリーバランスなど黒字化したところで何の意味もないことは明らかだ。また以前述べたとおり、歳出や減税の中身は極論すればどうでも良い。
高市総理大臣はそのプライマリーバランスについて、11月7日の衆院予算員会で、黒字化目標の達成状況を毎年度確認することを取りやめると表明済みだ。そもそも何の意味もないプライマリーバランスよりも、経済成長の方が優先されるのは当たり前である。産経新聞の田村秀男特別記者は11月15日の記事で、プライマリーバランスの黒字化目標について「緩めるのではなく決別を」と主張したが、正にそのとおりである。緊縮派から余計な追求を受けるから言いにくいが、高市総理ご自身も本音ではそう思っているはずだ。
11月19日のブルームバーグ報道によると、成長戦略会議のメンバーで元日銀審議委員の片岡剛士氏は、20兆円規模の大規模補正予算を前提に、「状況次第では3月にも日銀が利上げできる環境が整う可能性がある」と主張したという。こういうのを「まともな利上げ論」という(まともでない利上げ論に関する過去のブログはこことここを参照)。また以前述べたとおり、高市総理大臣の元で低金利となるのは最初だけで、景気見通しが改善することを受け、その後はむしろ緊縮派が政権を続けていた場合よりも金利は上がると筆者はみている。

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