勤労者の敵・連合

国内政治

 昨今の有権者はネットを通じて情報を得ているから、マスコミの濁った眼を通した偏向情報にはもう騙されない。具体名は出さないが、特定勢力の影響を強く受けて一般有権者にまともに向き合わない政党は、これからはもう衰退の一途だろう。
 すんでのところで踏みとどまったのが、高市新総裁を選出した自民党だ。自民党の場合はいろんな業界団体や宗教団体などに支えられているが、これまでは広い意味での緊縮財政派に影響を受け過ぎだった。すなわち官庁と公務員、オールドメディアとそれに支えられた偏った経済学者・評論家等、経済同友会などだ。高市総裁は、こうした勢力は適当にあしらい、SNSで直接的に一般有権者と対話するのではないか。

 一方で瀬戸際に立たされているのが、労働組合の上部機関たる連合の支援を受けた立憲民主党と国民民主党だ。一般にはあまり知られていないが、連合は極度に緊縮財政に偏った組織であり、例えば2025年06月13日の事務局長談話で次のように語っている。
 「本年を達成年度としていた基礎的財政収支の黒字化がまたも先送りされた。国の財政への信認を確保するためには、有事への備えを確保しつつ、限られた財源の中で現下の課題に対応できる安定した財政運営が不可欠である。早急に黒字化を達成するためにも、国と地方の財政に関する将来推計や政府の財政計画の監視・評価を行う独立財政機関を設置し、財政規律の強化と歳出構造の不断の見直しに着手すべきである」
 基礎的財政収支(プライマリーバランス)なんて何の意味もなく、筆者に言わせればこんなものは「画面に表示されたただの数字」である。財政収支との経済学的な意義・意味上の違いは一応あるが、そんなものは覚えたところで役に立たない。筆者が何度も指摘しているとおり、収支で意味があるのは経常収支だが、未だ大幅な黒字が続いているのである。
 まあそういう細かい話はさておき、連合はなぜこうも財政再建にこだわるのか?大きな影響力を持つ日教組・自治労が、財政収支が改善しないと賃下げ圧力に晒されると警戒しているのだろうか?もしそうだとすればあまりに愚かな発想だ。財政収支云々よりも、民間賃金が上がらなければ、それこそ公務員の賃上げは正当化されないはずだ。圧倒的多数を占める民間労組の賃金が上がることが大事なのである。

 では、プライマリーバランスを黒字化すれば民間の賃金は上がるのか?そのメカニズムは?率直に言って、連合の経済・財政観は話にならない、支離滅裂だ。プライマリーバランス黒字化を目指せば経済は悪化し、賃金は減少するのである。労働組合は本来、こんな専門用語を弄ぶのではなく、株主と経営者の儲けを削ってでも賃上げせよ、政府は邪魔するな、と理不尽に叫び続ければいいはずだ。その本分を忘れて緊縮財政派と同じ主張をすることに、いったい何の意味があるのか。

 かつて首相として二度の消費税率引き上げを主導した野田佳彦氏の財政観は、ほぼ連合と同じと言っていい。この人物を代表にするのが妥当だと思っているのであれば立憲民主党に未来は無いだろう。また連合が明らかに積極財政に賛成でない以上、国民民主党は、連合とは手を切るか、あるいはかつての「総評・同盟」のように労組の分裂を促すかのどちらかを選択しなければならないのではないか?そうしなければ同党も未来は無いと思う。

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