このサイトは政治を論じることが主たる目的ではないが、政治と経済はどうしても切り離せない。先日のブログにおいて、山尾志桜里氏らを参議院候補としたことで今後どうなるものかと述べたが、各社の世論調査で軒並み政党支持率を落としており、案の定悪い展開だ。
現在国会議員を抱えている政党の中で明確に積極財政を打ち出しているのは、国民民主党を筆頭に、れいわ新選組、参政党、日本保守党ということになるだろう。その他の政党は、財政規律派が主流となっているか、少なくとも単純な積極財政派には分類しにくい面があると思う。
積極財政4党の中では国民民主党が穏健な中道派か中道右派とみられており、労組から自民党支持層まで広範な支持を得やすい立場にあった。国会議員の数も比較的多く、また人材の層も相対的には厚い。103万円の壁をぶち破り、消費税率を引き下げるとだけ言い続ければ、次の参議院選挙では大幅躍進が確実な情勢だったはずだ。
しかし、まず若者に限定した減税を言い始めたところでケチが付き始めた。これははっきり言って最悪の愚策である。
第一に、自公政権が住民税非課税世帯など低所得者の方ばかりを向いていた中で、幅広い国民を対象とした103万円の壁撤廃を言い出したことが国民民主党に対する支持拡大の原動力だったはずだ。なぜここで特定年齢層に媚びる政策を言い出す必要があったのか。私もそうだが、もう若者時代が終わった人にとっては不公平感が高まるだけだ。これまでも主張していた政策らしいが、今と過去では同党への注目度がまるで異なるという点になぜ気付けないのか。
第二に、減税されて嬉しがるほど若者もバカではないだろう。定義にもよるが若者の期間など一瞬で終わるわけで、そうすれば今度は取られる側に回るのだ。賃金が上がらない経済のままでは、こんな政策はむしろ将来不安を高め、結婚・子育てを阻害する可能性すらある。まずは原点に帰って「全年代の手取りを増やす」ことがとにかく大事なのだ。
次に山尾志桜里氏らを参院選候補としたことだが、これについては巷間で言われているとおりである。政策一本で戦えば参院選で勝てるのだから、頭数さえ揃えば候補者は無名でも全く構わないはずで、何ならカボチャでも並べておけばいいぐらいだ。
なお直接関係しているかはわからないが、読売新聞が急に「女系天皇」を主張し始めこれに山尾氏が呼応したこと、減税に消極的な連合の姿勢が顕著になってきたことなど、やや政治的なきな臭さを感じる。女系天皇は夫婦別姓など比較にならないぐらいデリケートな問題であり、これを材料に積極財政派が分断されるようなことがあってはならないのだが。YouTubeを見ていると、自民・立民の連立政権をオールドメディアが画策し始めたとの見方も出ているようだ。
最後に国民年金の納付期間延長を言い始めたことだが、これについては別のブログで述べたのでここでは繰り返さない。筆者は基本的に反対である。
とにかく今は、実質賃金が増える経済を実現することが重要であり、それ故に積極財政派の数を少しでも増やすことが大事だ。こうした中での国民民主党の迷走は残念極まりない。仮に山尾氏が今後国民民主党の候補から外れたとしても、それによって支持が戻るのかはっきりしないし、仮に戻らないとして他の積極財政派の党に支持が流れるのかもはっきりしない。残念な事態である。


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