自公政権がいったん撤回した年金改革法案を、立憲民主党が蒸し返し、そのまま押し通した。簡単に言えば厚生年金の支給を削って国民年金の底上げを図るというものだ。以下、3つの問題を指摘したい。
(1)内容が最悪
厚生年金は会社員等の制度であり国民年金のみに加入する人たちにおカネを取られる筋合いはなく、また税金ではないのだから道義的に政治家がこんなことを決めていいものでもないというのが個人的な意見である。このままでは、低所得の氷河期世代が大量に生活保護を受給して財政を圧迫することになりそうなので、これを回避しようとした財政規律派の企みではないかと思う。厚生年金保険料の税金化とも呼べる動きと言えよう。国民年金を底上げしたいなら、本来は国民年金保険料の引き上げか財政支出によるべきだ。参院選で審判が下るだろうが、有権者がどう判断するかはわからない。
(2)財政規律派結束?
読売新聞の女系天皇論とこれに賛意を表した山尾志桜里氏の動き、国民民主党の山尾志桜里氏擁立後の支持率急落、国民民主の主要支持基盤である連合による減税反対論の浮上。これで、減税を主導するとみられてきた国民民主党は完全に骨抜きされてしまったように見える。そして今回の年金をめぐる自立接近ときては、あまりにきな臭過ぎる。
長期的にみれば財政規律派は退潮すると個人的にはみているが、自民・立民が連立を組めば当面の政権維持は可能である。これはまさに「失われた40年」コースとなりかねない。
(3)年金だけに注目しても年金制度は行き詰る
これは前にも言っていることだが、年金単独で制度をいじくっても、絶対にうまくいかない。制度改悪→経済低迷の長期化→制度改悪、という負の無限ループに突入しているからだ。これを断ち切るには積極財政しかない。
さてこのブログは政治問題を論じることが主たる目的ではないが、2度連続で政治問題を取り上げることとなった。国民民主党の人気は明らかに落ちており、今のままでは投票率が伸び悩む一方で、リベラルのれいわ新選組と保守の参政党が支持を伸ばしそうな気がしている。両党とも国民民主党ほど支持に広がりが出るとは思えないが、既存政党がいずれも財政規律派が主流となっている中では他に投票先が見当たらない。


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