日本維新の会は財政観に問題あり

国内政治

 自民党総裁選後の政治情勢が混沌としていたが、本稿執筆時点でどうやら自民党と日本維新の会の協力で高市政権が誕生しそうなムードである。維新は財政政策の面では元来、自公・立民と並ぶ、あるいはそれ以上の最悪の政党であった。しかも改革政党の衣を被っているのでとにかくたちが悪い。

 「維新」「財政再建」でググると、維新が掲げていた財政政策に関するWebサイトのページがヒットする。そこに「国民への負担を求める消費税の10%への増税は、身を切る改革と充分な歳出削減を前提とすべきであり、それまでは凍結する」と書いてある。消費税率が8%だった2014年から2019年にかけてのいずれかの時点の政策だったのだろう。

 この文言、オールドメディアや主流派と称する経済学者であれば、「自公はばらまくだけだが、維新は財政再建を考える責任政党だ」とでも評するのだろう。しかし、筆者のブログを読まれた方はお分かりと思うが、これは典型的な合成の誤謬である。需要不足の経済であるにもかかわらず歳出をカットし、その後であれば増税は正当化されると言っているのだ。正気の沙汰ではないし、シニョリッジの役割も全く理解していない。小泉構造改革そのままの、最悪の緊縮財政路線である。シニョリッジを持たない大阪府の政策としてであれば、こうした方針もある程度正当化されるのだが(筆者はまだ維新に甘い方で、正真正銘の積極財政派は大阪での緊縮政策も酷評するのが常である)。

 国会議員定数削減の優先順位が高いと言い出したのも全く同じ文脈だろう。妥当な国会議員数なんて簡単にわかるものではないが、歳出カットが正義だと思い込んでいるだけで深い考えなどなさそうだ。国会議員数十人の人件費など誤差みたいなもので、いい政策をやってくれるならどうでもいい。

 財政政策については他党にも問題はあるので、維新だけを責めるのは酷かもしれない。また国民民主党や高市氏周辺との接点を持つ過程で、積極財政の考え方を理解する議員が維新内で増えているかもしれない。維新が主張する副首都構想や国会議員定数削減などで意見が通れば、財政政策については高市自民党に任せるというスタンスを是非取って欲しいと思う。

 それにしても、高市自民が維新と連立とは…この連立が長続きするかは正直わからない。本来は積極財政派の要であったはずの国民民主党と組むべきなのだが、同党はフラフラと何をしているのだろうか。

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